資金繰りとキャッシュフローを区別する、3つのポイントとは?
こんにちは、八木です。
「資金繰り」と「キャッシュフロー」、区別していますか?
たとえば、
- 「資金繰り表」は作っているが、「キャッシュフロー計算書」は作っていない。
- 毎月、顧問税理士が作る試算表に「キャッシュフロー表」があるが、読み方や使い方がよくわからない。
- 銀行との会話に「キャッシュフロー」という言葉が出てくるが、ちゃんと理解できていないので面談のたびにやり過ごしている。
という場面はありませんか?
「資金繰り」と「キャッシュフロー」、どちらも「会社のお金の出入り」を表現した数字である点は同じです。
「資金繰り表」と「キャッシュフロー計算書」の中で使う言葉の違いは、読み替えて問題ありません。
- 経常収支=営業キャッシュフロー
- 経常外収支=投資キャッシュフロー
- 財務収支=財務キャッシュフロー
ちなみに、「キャッシュフロー計算書」の中で使う言葉は会計でルールが決まっていますが、「資金繰り表」は特にルールや書式がないため、会社によって様々な形式や呼び方が存在します。
その上で、両者を区別するポイントは、
- 目的
- 対象期間
- 予定の立て方
の3つです。
1.目的
- 資金繰り:日々の入出金をスムーズにするため
- キャッシュフロー:戦略的にお金の配分を決めるため
この目的の違いから、2と3の違いが生まれます。
2.対象期間
- 資金繰り:数日~数ヵ月先まで短期間のお金の出入り
- キャッシュフロー:年単位での中長期のお金の出入り
3.予定の立て方
- 資金繰り:足元からの積み上げで作成
- キャッシュフロー:将来からの逆算で作成
後者の「将来からの逆算」という意味は、
「たとえば5年後に自社がどんな姿になっていたいか?」から逆算して、
- 投資は何にいくら必要か?
- 財務体質はどうしたいか?
- いくらのキャッシュを持っていたいか?
- そのために利益はいくら必要か?
などを考えていく、ということです。
「資金繰り」だけでなく「キャッシュフロー」の観点からお金の流れが俯瞰できるようになると、目の前のお金の不安から解放され、意図した方向に会社を動かしやすくなります。
ぜひ、数年単位で、将来からの逆算でお金の出入りを考えてみてください。
—————————–
最後までお読みいただき、どうもありがとうございます。
あなたのビジネスを発展・成長させるヒントになれば幸いです。
株式会社C&Aパートナーズ
代表 八木雄毅