「コトバの定義」を揃えていますか?
こんにちは、八木です。
社内で使う「コトバの定義」を揃えていますか?
複数名が参加する社内会議にて、
「全員が当たり前のように使っている言葉でも、人によって異なる意味合いでしゃべってる」
というシーン、ありませんか?
会議で話が噛み合わずに
「そもそも○○の意味は・・・」
という議論に脱線し、
本題を話し合う時間がなくなる・・・
その場では丸く収まっても、
次の会議になると忘れて
また同じ議論を繰り返す・・・
よく見かけるのは、以下です。
ケース1:製造業の場合→粗利、採算
よく使われる「粗利」や「採算」。
その定義は会社によって様々です。
- 売上から材料費を引いた金額?
- 売上から直接費(材料費と外注費)を引いた金額?
- 売上から製造原価すべてを引いた金額(=売上総利益)?
- 売上から販管費配賦を含む全費用を引いた金額(≒営業利益)?
ケース2:営業部門の場合→受注確度、案件、見込み、
経営陣が「現場が見えない」「先を見通せない」と不満を感じる原因の一つになっている可能性もあります。
- A~Cの受注確率はそれぞれ何%?
- 「見込み」「見通し」「予定」の違いは?
- A~Cをどのように「見込み」に反映する?
- 「案件」かどうかは、どこで区切る?
- 「C未満」は何と呼ぶ?
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上記を含め、社内で使う「コトバの定義」をきちんと揃えていくと、
- 意思疎通がスムーズになる
- お互いのストレスが減る
- 会議でのムダな時間が減らせる
- 社内で相互に協力しやすくなる
- 的確な指示が出せる
- 行動スピードが上がる
- 見通しを的確に把握できる
といった変化が起きます。
私が関わる場合、
- 最初の1~2回目の話し合いで、違和感を感じたコトバを洗い出す。
- コトバの定義を揃える話し合い時間を設け、決めた内容を記録する。
- 関連する話をする場面では「○○はこういう定義でしたね。」とあらかじめ確認する。
という感じで、ひとつずつコトバの定義を揃えていきます。
もちろん、組織内だけではなく、1対1のコミュニケーションでも同様です。
クライアント経営者などと1対1の場合であれば、
- 「○○について、私は○○という趣旨で捉えていますが、どのように考えてますか?」
- 「○○について、具体的にどんな場面を想像していますか?」
などの質問と対話により、お互いの認識のズレをすり合わせていきます。
最後に、組織内の「コトバの定義」を揃えるためのコツをまとめると、
- まずは違和感をスルーしない。
- 従来の考え方を否定される人を生まないように、どの定義が「正しいor間違っている」「良い/悪い」ではなく、「ゼロから使いやすい定義を考える」ことを徹底する。
- 「一般的な言葉の意味」に寄せるのではなく、自社ではその言葉を「いつ、誰が、どんな場面で、何のために」使うかを話し合い、目的に応じて「自社に使い勝手の良さそうな定義」に決めていく。
- 一度決めても、実際に使っているうちに違和感が出てくれば、柔軟に見直す。
ではないでしょうか。
現場からは声を上げにくい場合もあるので、まずはトップやリーダーから問題提起されてはいかがでしょうか。
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最後までお読みいただき、どうもありがとうございます。
あなたのビジネスを発展・成長させるヒントになれば幸いです。
株式会社C&Aパートナーズ
代表 八木雄毅