クセのある幹部社員を活かすアイデア
おはようございます、八木です。
最近あった、クライアントとの対話をご紹介します。
特に世代交代のタイミングで、よく耳にする悩みではないでしょうか。
—————————–
(A社長の悩み)
- 社員10数名の中小企業(A社長は会社を継いでまだ数年)
- 優れた技術を持つが、マネジメント力に課題のある幹部社員Bさん
- 先代社長の過大評価で管理職になり、給与も高水準
- A社長より年上でもあり、若干扱いにくい存在
以下、社長と私(八木)の対話より
(八木)→(A社長)の順で対話
「Bさんに期待していることは何ですか?」
「より幅広い修理に対応できるよう、技術を磨いてもらうことですね。」
「5年後の将来に向けて、という視点から期待することはありますか?」
「そういう意味では、やはり技術の若手を育てほしいです。」
「事業所全体を見る管理職として何か期待するより、技術者として、専門職的な役割に期待している、という感じでしょうか?」
「そうですね。うちで一番技術を持っているのは間違いないので。」
(目の前に置いた組織図を見ながら・・・)
「いまの組織図だと、まず事業所ごとに所長を置き、それから事業所ごとに技術と営業に役割を分けてますね。この順番を逆にしたら、どんな感じになりそうですか?」
「なるほど。そうすると役割が整理できますね。Aさんに対しても、期待と現状のギャップでストレスと抱えたり、関係がギクシャクすることも減りそうです(笑)」
「会社の今後の展開を踏まえて、何か課題はありそうですか?」
「営業はC事業所の所長が会社全体を引っ張ってくれていて、今後もその動きを強めていきたいので、営業全体をCさんに見てもらう形もイメージどおりです。」
「実際に組織を変える際には、事業所内での連携への配慮や、Bさん以外の技術社員の処遇など、検討が必要そうですね。」
「そうですね。来期に向けて具体的に検討していきましょう。」
(↑ここまで)
—————————–
あなたの会社には組織図はありますか?
何年も前に作り、名前だけを書き換えていませんか?
いまの組織図に人材を当てはめる方法だけがやり方ではありません。
自社の目指す姿からあるべき組織を描き、必要な人材を育てていくのが理想かもしれませんが、限られた人材で事業を回してる中小企業では、そうも言ってられません。
将来に向けた補強や育成は着々と進めつつも、2~3年後を見据えて、多少クセのある幹部社員を含めて現有戦力が活躍できる組織のカタチを考えてみると、より現実的な答えが見つかるかもしれません。
今回のケースでは、「拠点を任せられる人材(≒営業も技術もわかる)」を育てるのはすぐには難しいので、まずは「技術」や「営業」の役割別に組織を束ねてもらうことで、現有戦力で仕事を効果的に回していくアイデアに至りました。
最後に、社長の頭の中には組織図があるけど、社員にはまだ見せていないよ、という方は、まずは一度書き出してみてはいかがでしょうか。きっと新たな発見があるはずです。
最後までお読みいただき、どうもありがとうございます。
あなたのビジネスを発展・成長させるヒントになれば幸いです。
株式会社C&Aパートナーズ
代表 八木雄毅