【社外CFO通信44】試算表の落とし穴

こんにちは。八木です。

みなさんの会社は、
月次決算をしていますか?

月次決算とは、毎月、
税理士さんからもらうか
会計ソフトから出力する

「試算表」

のことを指します。

合計残高試算表や
月次推移表などの
表題の場合もあります。

試算表は、
月々の会社の業績を把握する
唯一の資料
ですが、

ここに書かれた利益を見て
一喜一憂していないでしょうか?

また、

・試算表では利益が出ていたのに、
決算を締めたら利益が一気に減った

・毎月の利益が大きくぶれ、
本当の利益がわかりづらい

・賞与や設備購入など一時的な理由で
赤字の月ができてしまう。

と感じたことはありませんか?

ここに

「試算表の落とし穴」

があります。

「試算」という言葉の通り、
試算表は月単位で経理を締めた
「仮」の決算です。

多くの中小企業では、
年1回の決算(税金計算)のために
決算書を作っています。

月々の試算表はあくまでも仮の数字で、
年1回の決算で正しく修正すればOK
と考える税理士さんも多いです。

この場合、
試算表を使って月々の業績を
正確に把握したい経営者の考えと
実際に作られる試算表の間には
大きなギャップが生じてしまいます。

具体的にどんなギャップが生じるのか?

代表的な例をご紹介します。

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1.棚卸

棚卸(在庫)の増減を
反映しないと正しい利益を
計算できません。

小さな会社の場合、
毎月末の棚卸残高を
経理データに反映していない
場合もよく見かけます。

毎月末に棚卸をし、
その結果を経理データに反映すれば
実態に近づけることができます。

2.減価償却費

毎月の試算表では計上せず、
決算の際に1年分をまとめて
計上している場合があります。

これは毎月計上に変更すればOKです。

期中に大きめの修繕をした場合なども、
試算表では修繕費で計上して
期末に資産に振り替える場合があり、
注意が必要です。

3.賞与

支給月に費用計上すると、
年2回の賞与支給月のみ
大きく利益が減ります。

あらかじめ年間支給予定額を決め、
月割した金額を賞与引当金として
計上していく方法もあります。

そうすると、年2回の賞与支給を
毎月に割り振った形になるので、
月々の業績を把握しやすくなります。

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これらはどの会社でも
見直しが可能です。

まずは自社がどのような
やり方で試算表を作っているのか
確認してみてください。

そして、月々の業績を
より正確に把握するために
試算表でどんな工夫ができるか?

税金計算とは関係ない
月次決算には手間をかけない
税理士さんも多いので、

税理士さんからの提案を待たず、
会社から働きかけてみてください。

また、事業計画(月次予算)を
立てる場合にも、
自社の月次決算のやり方を踏まえて
計画を立てる必要があります。

計画を立てる際の考え方と
実績を把握する際の考え方を
すり合わせておかなければ、
計画と実績を比較できません。

この点も計画や予算を立てる際には
ぜひ注意してみてください。

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最後までお読みいただき、
ありがとうございます。

あなたのビジネスを発展・成長させる
ヒントになれば幸いです。

株式会社C&Aパートナーズ
代表 八木雄毅

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