【社外CFO通信12】脱・経営者保証に向けて

こんにちは。八木です。

みなさんは、融資の経営者保証で
悩まれたことはありますか?

昨年12月下旬に経産省が

「経営者保証改革プログラム」

を公表しました。

今後、融資を受ける際の

「脱・経営者保証」

に向けた転換点になりそうです。

私も関与中のクライアントで、
連帯保証の解除に向けて
これから動き出していきます。

公表されたペーパーはこちら

https://www.fsa.go.jp/news/r4/ginkou/20221223-3/01.pdf#page=4

わかりづらい部分も多いので、
本文から一部抜粋しつつ、
私なりの所見をまとめてみました。

少し長いですが、
ご参考になれば幸いです。

==================
1.スタートアップ・創業
==================

———————————–
「① スタートアップの創業から5年以内の者に対する経営者保証を徴求しない新しい信用保証制度の創設(保証割合:100%/保証上限額:3500万円/無担保) 【相談受付開始:23年2月、制度開始:23年3月】
② 日本公庫等における創業から5年以内の者に対する経営者保証を求めない制度の要件緩和【23年2月~】」
(以上、抜粋)
———————————–

創業融資と言えば公庫ですが、
保証不要なのは創業2年以内。

対象が創業5年以内に広がり、
経営が軌道に乗るまで
活用しやすくなりそうです。

また民間金融機関からの融資では
従来から保証協会の利用が必須。

「保証協会が経営者保証を求め、
民間金融機関も経営者保証を求める」
という構図でした。

保証協会が
「経営者保証なし」になると、
民間金融機関も従う流れが
期待できます。

=============
2.民間金融機関
=============

———————————–
「金融機関が経営者等と個人保証契約を締結する場合には、保証契約の必要性等に関し、事業者・保証人に対して個別具体的に以下の説明をすることを求めるとともに、その結果等を記録することを求める。【23年4月~】
・どの部分が十分ではないために保証契約が必要となるのか
・どのような改善を図れば保証契約の変更・解除の可能性が高まるか」
(以上、抜粋)
———————————–

従来は保証解除に明確な基準はなく、
金融機関側の裁量で決まる
ブラックボックスでした。

「保証解除の条件」が明確になれば
解除に向けた具体的な道筋を
立てることができます。

新たな保証契約の締結時なので、
既存契約の解除とは異なりますが、

経営者保証の解除を目指す方は、
まずはここから取り組み始める
ことになります。

=========
3.保証協会
=========

———————————–
「経営者の取組次第で達成可能な要件(法人から代表者への貸付等がないこと、決算書類等を金融機関に定期的に提出していること 等)を充足すれば、保証料の上乗せ負担(事業者の経営状態に応じて上乗せ負担は変動)により経営者保証の解除を選択できる信用保証制度の創設【24年4月~】」
(以上、抜粋)
———————————–

1.と同様に、
「保証協会が経営者保証を求め、
民間金融機関も経営者保証を求める」
という構図が変わります。

保証協会がルール化すると、
民間金融機関も動きやすくなります。

さらに、
「経営者の取組次第で
達成可能な要件の充足」

もポイントです。

例として記載している、

・法人から代表者への
貸付等がないこと

・決算書類等を金融機関に
定期的に提出していること

は、経営者が決断すれば
比較的短期間で改善できます。

一方で、たとえば、

・財務状況が悪い
・借入が多い

など、改善に長期を要する課題を
抱える場合にどうなるのか、
詳細を注視していく必要があります。

私見ですが、たとえば

・実態債務超過
・リスケジュール中
・2期連続赤字

などでなければ、
経営者保証を解除する方向に
進むのではないでしょうか。

私が関与中のクライアントでも、

後継者の息子に社長を譲りたいが、
借入が多く保証を外せないため、
なかなか代替わりできない

という会社があります。

「後継者はいるのに
経営者保証が障害となり、
事業承継が進まない。」

という課題の解決が、
本プログラムの目的の一つなので、

経営者保証解除の
ハードルが下がることは
間違いありません。

==================
4.中小企業のガバナンス
==================

———————————–
ガバナンス体制整備に関するチェックシートや実務指針の策定【22年12月】
(以上、抜粋)
———————————–

経営者保証を外す以上、
経営者による会社の私物化を防ぐ
ルール作りが求めらます。

「ガバナンス体制整備」と聞くと
敷居が高く感じますが、

従来の仕事のやり方を少し見直し、
整えることでクリアできる内容
になると考えています。

———————————–

これから詳細が決まり、
具体的に動き出します。

みなさんの会社では
いかがでしょうか?

各社の実情に応じて、
経営者保証を外すサポートも
ご提供できますので、

「自社でも取り組んでみたい!」

という方がいらっしゃれば、
御別にお問合せください。

————————

最後までお読みいただき、
ありがとうございます。

あなたのビジネスを発展・成長させる
ヒントになれば幸いです。

株式会社C&Aパートナーズ
代表 八木雄毅

————————

★無料メルマガ配信しています!
【あなた経営者人生に寄り添う「社外CFO通信」】

経営者や後継者が
理想とする会社を作るヒントを
毎週水曜日にお届けしています^^

⇒詳細はコチラから
https://ca-p.co.jp/2022/10/26-2/
⇒ご登録はコチラから
https://17auto.biz/ca-p/registp/entryform2.htm

⇒バックナンバーはこちらからです。
https://04auto.biz/brd/BackNumber.htm?acc=ca-p&bid=2