【社外CFO通信20】メインバンクの選び方

こんにちは。八木です。

みなさんの会社の
メインバンクはどこですか?

なぜ、その金融機関を
メインバンクにしているのですか?

会社の安定・成長のためには、
金融機関との付き合いが不可欠です。

特に「メインバンク」を
どの金融機関にするかは、
とても大切なポイントです。

しかし、

・過去からの成り行きで
・近所にあるから
・ステータスがあるから
・融資条件がいいから

などの理由で、安易に
メインバンクを決めている
会社も多く見かけます。

今回は、会社を中長期的に
安定・成長させるための

「メインバンクの選び方」

をお伝えいたします。

目次はこちら
————–
1.メインバンクとは?
2.良好な関係を築くコツ
3.メインバンクの選び方
————–

1.メインバンクとは?

よく誤解されるのですが、

「融資残高が最も多い
=メインバンク」

ではありません。

融資残高が多いことに加え、
担保や決済口座の有無なども
考慮する必要があります。

会社と金融機関の双方が
お互いに「メインバンク」だと
明言している状態が大切です。

メイン以外の金融機関にとっても
「いざというときの支えになる
メインバンクが明確な状態」
は、プラス材料になります。

よく見かけるのが、
目先の条件で様々な金融機関から
借入をつまみ食いしている会社です。

メインバンクの残高が徐々に減り、
関係も疎遠になり出します。

一方で、
借入を増やした金融機関は、
融資だけの取引なので、
残高が増えてもメインバンクという
意識はありません。

このように、目先の融資条件で
銀行を選んでいった結果、
どの金融機関もメインの意識がなく、
メインバンク不在の状態になります。

業績好調が続いている間は
このままでも大きな問題は
ないかもしれませんが、

一時的に業績が悪化したり、
大きな損失を被ったりした際に、
メインバンク不在の状態は危険です。

私自身、過去100社ほどの
事業再生に伴走してきた中で、
数多く経験してきました。

金融機関の多くは、
良くも悪くも
横並び意識があります。

いざというとき、
メインバンクが支えると決めれば、
他の金融機関もそれに追随して
協力しやすくなります。

船頭役のメインバンクがないと、
金融機関は方針が見えない中で
個別に判断することになり、
保守的な判断を下しかちです。

メインバンクを明確にし、
お互いに「メイン」と認識を
共有することをおススメします。

2.良好な関係を築くコツ

では、メインバンクと良好な関係を
築くには、どのような点に
気を付けたら良いのでしょうか?

私は、
・情報開示
・コミュニケーション
の2点が大切だと考えます。

①情報開示

まず、
・年1回の決算書類
・毎月の試算表
の提出は必須です。

情報開示は、自社の事業を
金融機関に理解してもらうことに
つながります。

また情報開示に積極的だと、
金融機関側の評価も上がりますし、
担当者も稟議を書きやすくなり、
交渉もスムーズに進みます。

上記の観点から、
決算書や試算表以外でも、
出来る限りの情報開示に
応じる姿勢が大切です。

自社に不利な情報を開示する
ことに不安を感じる方も多いですが、

日頃から情報開示をしていれば、
課題の解決に向けた取り組みを
共有することにもつながり、

ただのネガティブな情報
ではなくなります。

②コミュニケーション

最低月1回以上、対面での
コミュニケーション

目指したいところです。

担当者だけでなく
課長や支店長などの上席との
定期的な接点づくりも大切です。

そのために、

・毎月または四半期に1回は
試算表を持って支店を訪問する。

・決算後に支店を訪問して、
決算報告会を行う。

などの工夫をされている
会社も多いかと思います。

銀行との付き合いも、
結局は人と人の付き合いなので、
オープンな姿勢でマメに接触する
という基本が大事ですね。

3.メインバンクの選び方

「で、結局どの金融機関と
付き合えばいいの?」

という話ですが、

私が大切にしたいのは、

「身の丈に合った
金融機関を選ぶ」

です。

金融機関によって、
じっくり向き合って付き合う
会社の規模は異なります。

ステータスや
有利な融資条件から
メガバンクと付き合いたいと
考える経営者も多いですが、

背伸びして無理に
メガバンクをメインに
する必要はありません。

地域に根差した
信用金庫や地方銀行を
メインバンクにした方が、
お互いに良好な関係を築け、
長い目で見ると
メリットもあります。

私の考える目安は
以下のとおりです。

————–

(A)
借入総額1~3億
(うちメイン1~2億)
→信用金庫、地方銀行

(B)
借入総額3~10億
(うちメイン2~5億)
→地方銀行

(C)
借入総額10億超
(うちメイン5億超)
→メガバンク

————–

信用金庫の場合は、
営業エリアが決められており、
自然と地元の信用金庫と
取引することになります。

地方銀行の場合は、
都道府県を超えて支店を
構えている銀行も多くあります。

原則は地元を本拠地とする
地銀との取引がおススメですが、
東京や大阪などの都市部では、
隣接地域の地銀も選択肢に
入りそうです。

上記の基準は目安であり、
実際には、地域や業種などで
ケースバイケースに検討します。

うちの会社の場合は?
と、気になるようでしたら、
個別にお問い合わせください。

なお、
日本政策公庫や商工中金などの
政府系は補完的な役割なので、
原則としてメインにはなりません。

————————

メインバンクを選ぶと言っても
既に取引のある金融機関があり、
すぐに切り替えることは
難しいかもしれません。

しかし、
何もしなければ
現状は変わりません。

将来に向けて狙いを定め、
2~3年かけて実現できるよう、
検討されてはいかがでしょうか。

————————

最後までお読みいただき、
ありがとうございます。

あなたのビジネスを発展・成長させる
ヒントになれば幸いです。

株式会社C&Aパートナーズ
代表 八木雄毅

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