【社外CFO通信2】強みが弱みに変わる瞬間とは?

こんにちは。八木です。

先日、ある経営者(A社)との会話で、

「主力得意先B社への売上比率が
なかなか5割を切らない。」

という話がありました。

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A社は創業30数年の会社で、
数年のうちに後継者への
事業承継も予定しています。

一方の得意先B社は、
A社と同じ市内にある中堅企業。

B社にとってもA社は重要仕入先で、
毎年、発注を増やしてきました。

結果、両社にとって、
お互いに欠くことのできない、
強固な信頼関係が育まれ、
両社の成長を支えてきました。

このように、

「主力得意先からの受注増が
自社の成長を後押しし、
売上の半分以上を占めている」

という会社はとても多いと思います。

しかし、

主力得意先との太いパイプは
平時では「強み」ですが、
一瞬で「弱み」に変わる

危うさを持っています。

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なぜそう思うのか?

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私はこれまで
事業再生の仕事を通じて
業績の悪化した会社に
数多く接してきました。業績悪化要因は様々ですが
最も致命傷を負いやすいのが

「主力販売先からの失注」
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でした。

下請け主体の製造業がその典型です。

・得意先が生産を海外に移転した
・得意先が事業から徹底した
・低コストの他社に転注された

などで一気に売上を失います。

売上を依存しているために
値下げ要求を飲まざるを得ず、
徐々に採算悪化する場合もあります。

冒頭のA社はこのリスクを理解し、
他社との取引拡大や
自社製品の開発によって
売上の分散に取り組んでいます。

また価格勝負の見積もりはせず、
自社でしかできない注文に
集中する方針を維持しています。
(それでもまだ5割強ですが)

製造業以外でも

・少数の問屋に売上を依存している
・特定の人からの紹介に依存している

など、同様のリスクを抱えています。

そのほかにも、

・後継者へ事業を承継する
・M&Aで第三者に事業を承継する

といった場面でも、
1社への売上依存はマイナスです。

中小企業の場合、
経営者同士の属人的な関係で
結びついている場合も多くあります。

属人的な関係を後継者に引き継ぐ、
経営を引き継いだ第三者に引き継ぐ
のは至難の業です。

M&Aでは一般的に、
売上の1社依存はリスクと評価され、
企業価値はディスカウントされます。

「強み」と「弱み」は表裏一体
諸刃の剣です。

あなたにとって
売上を依存しているB社は
どこでしょうか?

B社への依存度を下げるために
どんな取り組みができますか?

「分かっているけど
すぐには難しい」
が本音だと思います。

すぐには変えられないので、
平時からの種まきが欠かせません。

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最後までお読みいただき、
ありがとうございます。

あなたのビジネスを発展・成長させる
ヒントになれば幸いです。

株式会社C&Aパートナーズ
代表 八木雄毅

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